Linux と銘打っておりますが、Manjro で試しています。
本記事は Linux で 無線LAN のドングルを使えるようにした備忘録です。
使ったドングル二種
訳あって二種類のドングルを使いました。いずれも I-O DATA 製。
- WN-AC433UM
- WN-G150UMK
WN-AC433UM 編
とりあえずぶっ挿してみたところ、無線LAN デバイスとしては認識されなかった。
つまりデフォルトの Manjro には WN-AC433UM のドライバが入っていなかったということ。
ドライバを入れていく。
WN-AC433UM は rtl8192eu というドライバで動いた
rtl8192eu というドライバは yaourt rtl8192eu
で一応インストールされるのであるが、
それだけだと WN-AC433UM は認識されなかった。
WN-AC433UM は、idVendor が 04BB、idProduct が 0959 であるが、yaourt rtl8192eu
でインストールされるドライバではこれを認識するようになっていない。
(注: 2016.11.09 時点)
なので、上記 idVendor、idProduct 値を認識するようにソースコードを書き換えた上で、
ビルド・インストールする必要がある。ソースコードは以下から入手できる。
Mange/rtl8192eu-linux-driver - GitHub
なお、リビジョンは f016814
を使った。
os_dep/linux/usb_intf.c に、以下のように追記する。
(注: 妥当か不明だがとりあえず以下の書き換えでうまくいった)
diff --git a/os_dep/linux/usb_intf.c b/os_dep/linux/usb_intf.c
index 5a62f24..7138a26 100644
--- a/os_dep/linux/usb_intf.c
+++ b/os_dep/linux/usb_intf.c
@@ -220,6 +220,8 @@ static struct usb_device_id rtw_usb_id_tbl[] ={
{USB_DEVICE(0x2357, 0x0109),.driver_info = RTL8192E}, /* TP-Link - Cameo */
/*=== PLANEX ===========*/
{USB_DEVICE(0x2019, 0xab33),.driver_info = RTL8192E}, /* PLANEX - GW-300S Katana */
+ /*=== I-O DATA ===========*/
+ {USB_DEVICE(0x04bb, 0x0959),.driver_info = RTL8192E}, /* I-O DATA */
#endif
#ifdef CONFIG_RTL8723B
ビルドし、インストールする。
$ cd rtl8192eu-linux-driver
$ make
$ sudo make install
再起動すると、無線LAN ドングルを NIC として認識するようになった。
WN-G150UMK 編
上記 WN-AC433UM を認識させるにあたって散々ドライバをインストールしたせいなのであろうが、
こちらは挿しただけで認識されてしまった。
WN-G150UMK は rtl8192cu というドライバで動いている模様
もしかしたらドライバをインストールする必要があるかもしれないのでメモしておくと、
WN-G150UMK は rtl8192cu というドライバで動いている模様。lshw
コマンドで確認した。
ちなみに、WN-AC433UM は 5 GHz にしか対応していない
WN-AC433UM は 5GHz 帯「のみ」に対応しており、
つまり 2.4 GHz 帯を用いる無線機器とは接続ができない。スキャンしても発見すらしてくれない。
2.4 GHz っていうのはたとえば Android 5.0 以前の Android 端末のテザリングであったり、
ちょっと古めのルーターだったりが該当する。
完全に自分の見落としであるのだが、我が家の装備はことごとく 2.4 GHz 帯を扱うモノばかりだったので、
つまりせっかく頑張って WN-AC433UM を Linux に認識させたのであるが、日の目を見なかったのである…。
悲しい。そんなわけで WN-G150UMK を書い直したが、こちらは快調に動いてます。ナイス。