2020-06-22 14:56:41
親不知を抜いたけど超痛かったよ?

本ブログには技術的なことを載せていこうと思っているんだけども、どうしても書いておきたいことができてしまったので書いておく。
親不知を抜いた話。

歯医者に歯のクリーニングをお願いしたときに、「あー親不知が生えているから若いうちに抜いたほうがいいよーなぜならうんぬんかんぬん…」と言われて、
まあ確かにそうだねぇ、コロナでリモート生活している今のうちにいっちょ抜いてしまいますかーと心を決めたわけである。

とはいえ親不知を抜くと決めてからはもうビビりまくってしまって、親不知を抜いた先輩方に「痛いの?その後腫れるの?」等と自分から自分の恐怖を煽りにいくようなことを質問しまくって過ごしていたわけである。怖い。
でもね、諸先輩方が言うには「抜いている間は痛くないですよ」だったり、「麻酔が切れてきたらちょっと痛むから早めに痛み止めを飲むのがいいよ」とか、そういう感じの「術中は痛くない」という評判だったわけ。
だからね、まあ大丈夫かなーその後ちょっと不自由するかもだけど痛み止めあるしなーでもまあ大丈夫でしょー、なんて思っていたのでありました。

そんでいざ親不知を抜く段になったんだけども、処置が始まった当初は「ふむふむ、大方の予想通りあんまり痛くないね。ふむふむ。さすが日本の麻酔技術…」なんて思っていたんだけども、中盤に差し掛かると様相が変わってきて。
痛い。なんか普通に痛いぞ?いや、我慢できんってほどでもないんだけど、「痛くないって言ったら嘘だよね」みたいな気持ちになってきた。痛い。

一応先生は「痛かったら言ってくださいねー」と言ってくれていたし、時折「大丈夫ですかー?」って聞いてくれる。ありがたい。さすが日本の歯科技術。ホスピタリティ。

施術中はしゃべりにくい (口に器具やら何やらを突っ込まれているから) ということもあり、大丈夫ですかー?に対しては鎌倉の大仏のような OK サインで応えていた。
何かを焼き切るタンパク質が焼けるような匂いをかぎつつ、何かを砕くような音を感じつつ、あ、なんかこれはいよいよ痛いなーって思ったんで、大の大人だけどまあやむなし、満を持して、恥を忍んで言ってみたんですわ。

わい「イタイ…デス…」(OK サインを崩して両手を広げるようなジェスチャーをしつつ)
先生「あー痛みますか―。」
先生「神経が露出してるから痛むんだな…(独り言みたいなボリューム)」

えっ、終わりかい?日本の麻酔技術どうした?ホスピタリティ?
痛むんだな…じゃーないんだよ。何を冷静に分析しているんだね?はい、痛みますけども?

このへんで僕は、あっ、痛いことを表明してもどうにもならないんだね、ってことを悟ったので、あとの時間は力強く、そりゃーもう力強く OK サインを握りしめて、あぶら汗をひたいに浮かべながら施術終了を待つことになったわけである。南無…。

程なくして (永遠に感じられた) 施術は終わったものの。
おかしい。こんなはずでは…。
少なくとも術中は痛くないはずではなかったか。医師の技量の問題なのか、あるいは僕の歯の生え方とかそういうのがもたらした必然であるのか…。

幸い、術後の経過順調でそれほど腫れ上がったりだとか夜も眠れないみたいなことはなかった。

でもね、とにかく術中は痛かった。それだけは覚えておきたいと思った。
後世 (これから先に親不知を抜く人) に伝えたいと思った。痛くないなんてことはないんだよ、と…。