2021-02-14 11:52:36
ゲーミング PC on GCP は月に 7,000 円かかったところで辞めた

正確には 6,800 円くらいだったが!

兼ねてよりゲーミング PC を GCP に作ってみる試みを試していたのだけど、ちゃんとそれなりの時間、およそ 30 時間くらいか、遊ぶと月に 7,000 円程度かかったりするケースがでてきてしまうことが分かってきた。
(ちなみに preemptive なインスタンスではない普通のインスタンスを使っていた。ふいにインスタンスが終了してしまうのはゲーム体験としては、特にオンラインゲームをやっているときにそれが起こるのはかなり悪いものだったので…)

GeForce Now が月額 2,000 円弱で提供されていることと比較すると際立って高額になってしまうし、何よりそんだけ払うなら潔く PC 買ったほうが安いし (10万円の PC を調達をしても、月額 7,000 円と比較したら一年ちょっとでペイできる計算か)、何よりプレイ中に「いまこの瞬間も俺は課金を発生させているぞ…」みたいな謎の負い目を感じながらプレイするのがしんどいし (そのようなメンタリティではダクソ3等を死にながらプレイするのがしんどい) 、

というようなことを色々思った挙げ句、ゲーミング PC on GCP は封印することにした。やむなし…。GCP さばきを覚えるといえ意味ではいくらか良い学びにはなったかもしれない。さようなら、また会う日… はこないかもしれないが。また会う日まで。

追伸

その後、ゲーミング PC は自作しました。快適です。

2020-09-07 22:09:53
GCP 上にゲーミング PC をこさえて少し運用してみたら毎月およそ 3,000 円 だよ

GCP 上にゲーミング PC をこさえてみたが 2 日で 800 円だよ という記事のその後。

先述の記事は 2020-06-30 に書いた。
この記事を書いている今日が 2020-09-07 であるので、つまり 2 ヶ月ほど ゲーミング PC on GCP を使ってみたことになる。ちょっと途中経過を書いておく。

TL;DR

2020-08 のゲーミング PC on GCP のお値段は、およそ 12 時間 30 分起動で、3,096 円 だった。


以下、諸々いじったところとか所感とか。

プレイ時間を計測する仕組みを作った

どれくらい使うとどれくらいのお値段になるのかしら?というのが知りたかったのであるが、「どれだけ GCE が起動していたか」というメトリックスをとるための機能が GCP にはなさそうに見えた (あったらごめん)。

なので、Cloud Functions と Cloud Pub/Sub と Cloud Scheduler を合わせて、「毎分 GCE に稼働状態を問い合わせて RUNNING だったら記録する君」をこしらえた。保存先は Datastore 。

ストレージを小さくした

それはそうと、2020-07 の段階では 500 GB くらいのストレージを扱うように設定していた。昨今のゲームはインストールするだけでもそれなりに容量食うからね、等と思いつつ。
その後同僚に教えてもらって気付いたのだけれども、このストレージを維持するというのがそれなりに (個人にとっては) 高額で、500 GB のストレージだと維持費が一日あたり 100 円くらいになってしまう。
これはつまり一ヶ月が 30 日あるならばストレージを維持するだけで 3,000 円かかってしまうことになる。お高い。

なので、その後ストレージの容量を減らして 100 GB で運用していくようにしてみた。これなら一日およそ 20 円くらい。一ヶ月 30 日あるならば 600 円。ま、まあこれくらいなら?

正直 100 GB だとそれなりのゲームを 2、3 本いれたらカツカツになってしまうことは目に見えているので、「主にやるゲーム」を選定してそうでないものはアンインストールしておくみたいな運用になりそうな…。

プリエンプティブやめた

当初はお値段の関係からプリエンプティブ (つまりいきなり VM が死ぬのを許容する代わりにお値段が安いモード) でやっていたのだが、思ったより結構落ちる (一日一回は落ちていた気がする) ことが分かってきて結構ストレスだった。
ひとりプレイなゲームならまだしも、マルチプレイしていると「あーごめーん落ちたわー、すぐ戻るから待っててー」などのコミュニケーションが発生してしまい、これはなかなかね、なかなか無理という感じでした。
プリエンプティブで運用するのは無理と判断して、いったん普通のインスタンスに変えてみた。プリエンプティブと比べたら倍以上ランニングコスト高いんだけどやむなし。

そんなわけで 2020-08 の結果

2020-07 の当初はストレージ容量 500 GB でやってたみたいなところもあり、お値段の計算としてはノーカン扱いとした (ちなみに 3,600 円くらいだった)。
ということで 2020-08 にあらためて一ヶ月運用してみたところ、結果としては、

およそ 12 時間 30 分起動で、3,096 円

というお値段に。
ストレージとか Windows のライセンスフィーとかである程度の固定費があるため、単純にプレイ時間でお値段を割り算しても単位時間あたりのお値段にはならないのだが、とはいえおよそで言うならば 一時間あたり 300 円弱 みたいなお値段だろうか。

高い?安い?

毎月 3,000 円の費用ならば 3 年程度でおよそ 10 万円という感じなので、10 万円のゲーミング PC を買って 3 年後に買い換える、みたいなことを考えるならばトントンなのかもしれない。
ただこれは「毎月 12 時間程度のプレイ時間に抑えられるならば」という条件付きなので、まあもうちょっとちゃんとゲームする人ならば全然ペイしないというか、素直にゲーミング PC 買ったほうがいいわね…。 うむ…。
逆にライトなゲーマーであれば、自作 PC をこさえるよりは安くあがる可能性がないわけではなさそう。まあそのような人だったらなおさら月 3,000 円はちょっとお高いという感じになってしまいそうかな。うむ。

なにより、プレイ中に「俺はいまお金を消費しているぞ…」というような強迫観念が脳みそを占めてしまい、ゲームに集中できないという重大な欠点があったりする (感じ方には個人差があるだろうけれども)。

もう少し続けてみる

ただ、ゲーミング PC をこさえる予定がない (家庭内稟議を乗り越えられない) という我が家の事情に鑑みて、もう少しこの仕組みで粘っていこうと思う。ちょうど楽しみにしていた Craftopia が発売したばかりであるし。

なんだかんだいって「PC を置く場所を考えなくてよい」「ストレージが故障したりしない」みたいな要素は快適ではある。つまり早く GeForce Now のラインナップが充実してくれるのを願うばかりである。

2020-06-30 20:44:40
GCP 上にゲーミング PC をこさえてみたが 2 日で 800 円だよ

GCP 上にゲーム目的で Windows server を立ててみた話。

ゲームをやるための PC がほしい!と兼ねてより思っていてちょいちょい自作 PC パーツの値段をウォッチしたりしていた。
あれらっていうのはやっぱりそこそこ高くて、ストレスなく遊べるようなスペックを求めると 10 万円くらいは見といたほうが良いということがわかってきた。

10 万円かけて買うことは不可能ではないのだけれど、それの耐用年数がどれくらいかって言われたら長くて 5 年くらいなのかねぇ?
いくらパーツだけ取り替えて延命できてコスパがいいんだって言っても、どうせいずれマザーボードから取り替えないといけなくなって総取っ替えしたくなっちゃうんでしょ、というような気もしている。

クラウドゲーミングの時代

それで、最近は GeForce NOW というのも出てきて、平たくいえば「マシンはクラウド上にあって、手元の (ヘボい) PC に画面をストリーミングしてプレイできるよ、グラボいらないよ」というようなことができるようになってきている。GeForce NOW のお値段は毎月 1,800 円 (本記事執筆時点ではまだ正式サービス前であるが)。たとえば Steam が対応しているけど全部のゲームができるわけじゃなくて、一部のゲームが対応しているというような感じ。
実際に試してみたけれど遅延はまあまあ。快適かと言われるとちょっと微妙、くらいの雰囲気。

GeForce NOW は自作 PC より安いのか

さて、前段で「ゲーミング PC こさえるなら 10 万円くらい」と書いたけれど、GeForce NOW するのとコスパを比べるとどうか、ということを考えた。

10 万円かけて耐用年数 5 年 (つまり 5 年後に買い換える想定) だとすると、年に換算すると 2 万円/年。月に換算すると 1,666 円/月。GeForce NOW が 1,800 円であることを思うと、この前提だとちょっとだけ自作したほうが安い。
けど、GeForce NOW のようなものは「マシンが壊れない」、「デスクトップ PC をあらたにこさえる必要がない (場所をとらない)」、あとは「自分の PC は省電力で済む」等のメリットがあるっちゃあるので、必ずしも自作したほうがお得かっていうとそうでもないような気もする。トントンくらいか、故障したときの話とかあるいはマシン廃棄のコストを考えたら実は GeForce NOW のほうが安いだろうみたいな考えもできる気がする。

Windows server を GCP 上に立てる試み

GeForce NOW の欠点は対応ゲームが少ないということ。
現在 (2020-06-30) はまだ正式サービス前なのでこれからいっぱい増えていく可能性は大いに期待しつつ、とはいえ今はまだ対応ゲームが少ない。

ということで、であれば自分で GCP 上に Windows ゲーミングマシンを立ててみたらどうかと思い、とりあえずちょっと試してみた。自分で生 Windows を立てるのであるから、原理上は Windows 対応のゲームであればなんでも動かせるはずである。GCP ならマシンスペックもまあまあ選びたい放題になるはずである。

参考にさせていただいたサイト

以下のウェブサイトを参考にさせていただいて作業を行ったところ、実際にゲームを動かすところまでこぎつけることができた。

体験としてどうか

Parsec というツールを使って GCP 上の Windows の画面を手元の PC (Mac) にストリーミングしているのだが、驚くべき低遅延。
ほとんど手元で実機を動かしている感覚と変わらないと言っていいかもしれない。何なら GeForce NOW より低遅延まであるかもしれない。これは凄い…。

動かすマシンがなかったという理由で積むだけ積んどいたスチームゲーのうち、メタルギアソリッド TPP を試しに動かしてみたけどもうヌルッヌル動く。ヌルヌルである。たぶんちゃんと 60 FPS でている。手元のマシンのファンがうねりを上げることもない。これは革命では…!

ここんところあんまりゲームをやっていなかったのだけど、ちょいちょいゲームやりたい気持ちになる程度にはヌルヌルであった。コントローラー買ってこなきゃ…! (キーボードとトラックボールでは操作が厳しいことがあるので)

ヌルヌルなんだけども、なぜか不定期にカクカクしちゃうことがある。何事かと思って調べてみると、どうもネットワークの遅延が原因である模様 (Parsec はネットワークのレイテンシを常時表示してくれる。便利)。
これは無線 LAN を使っていることが原因であるかもしれない。やむなし。有線 LAN にしたら解決するのかもしれないけど家の構造上きびしい。

なおコスパ

2〜3 時間ほど設定に費やし、その後もろもろテストプレイに 2〜3 時間費やしたところ、現在の請求はおよそ 800 円であった。Oh、800 円か…!
概ね 5 時間くらい VM を起動したことになろうか。5 時間で 800 円。何もしなくても消費される課金もあるのでそこまで単純ではないものの。1 時間あたり 160 円?
preemptive (意図せず VM が落ちることがあるが、お値段がとても安い) を選んでいてもこれである。

ゲーセンに行くと思えばコスパは断然良いのだが…。どんだけプレイするかにも依るけれど、この分だと月に 5,000 円くらい掛かったりするような気がしないでもない。
えっ、高くないですか?そんなに?これなら 10 万円 PC 買ったほうが全然安い気がしてくるんだけどどうなのか…?

とはいえ便利なことに違いはないので、ひとまず一ヶ月間様子を見てみて、お値段がおいくらになるのか検証してみたいと思う…!